『秒速5センチメートル』新海誠 監督

「桜花抄(おうかしょう)」
「コスモナウト」
秒速5センチメートル
以上の三編からなる映画だったが、それぞれが独立した作品ではなく、時間軸が飛んでいる感じで、一続きの物語。


監督の名前くらいで、まったく予備知識なしで見たので、最初になんか記憶にある歌がサントラに使われているなあ、
なんて思っていたら。。。

最後の、怒涛の短いカットの連続は何回か見てしまった。(中毒性があるかも…?)


新海監督の作品は、一応「ほしのこえ」や「雲のむこう、約束の場所」も見てきたけれど、なんていうか、
とてつもなく切ない演出をしてくる。今回もしっかりやられてしまった。

非現実的な美しい空、雪と花びらの違和感の無さ、とても丁寧な印象を受けます。
ほかの作品でもそうなのですが、広々としたすがすがしさを感じる美術です。


この監督は、光とエフェクトの魔術師なんじゃないかと思う。。。
ぜんぜん違和感も無いし、不満なわけでもなく、効果的に動画が使われているのでむしろ好印象なのですが、
…セル画的な動画の量は、それなりに抑えてあるようです。

アニメーションは、かつてはセルが動いて背景はほとんど動かない(動くところはセルになっているので、
あらかじめ動くところが分かってしまうという…(^^;;)というものであったと思いますが、
いわばその逆で、背景が緻密に動きまくっているというのが、画期的に異なっている点かもしれません。


…って、そんなことは本当にどうでも良くて、とってもいい作品だったということ。
マンネリだとかそういう感想の方もいらっしゃるみたいでしたが、個人的には全然です。
問題は、・・・あまり周りにお勧めするような感じの対象が無いってことかなあ。残念だ、、。

何ていうか、思っていた以上に、自分はロマンチストなんだと自覚させられたかもしれない(汗)


秒速5センチメートル 通常版 [DVD]

秒速5センチメートル 通常版 [DVD]