かぐや姫の物語は、本当にすごい映画

かぐや姫の物語

はてなダイアリー更新は、実に5年以上ぶり、です。

今日、「かぐや姫の物語」がTV放送された。
…どうしても書いておきたかった。(記法をほぼ完全に忘れていた…)

2018年4月5日に、高畑勲監督が亡くなったというニュースは、なんというか、とても大きな喪失感があった。
(藤子・F・不二雄さんが亡くなったときも、そういえば、そんな感じだったことを今思い出した。)

スタジオジブリの作品でいうと、宮崎駿監督のほうがどうしても目立ってしまうけれども、(このアカウント名が hikouseki だということから分かる通り)、そして、私自身も宮崎監督の作品が心から好きなのだけれども、高畑監督については、知れば知るほど、広く深い知識をベースにした強い信念があり、単に作品がすばらしいというだけではなく、その人柄や態度に、尊敬の念を強く持っていました。
・・・ちょうど、鈴木敏夫プロデューサーが公に話す時の態度とは、正反対のような印象。


そして、映画館で「かぐや姫の物語」を観たときには、本当に衝撃を受けたわけです。
誰でも知っているこの昔話を、ほぼまったくそのままに、こんなに丁寧に、エンターテインメントの映画として成立させつつ、芸術作品としても完成させられるということに。
これ以上のものは無いのではないかと、本当に思いました。本当の大作。


そんな、尊敬する、高畑監督に、直接お会いする機会があったのです。

2015年10月11日(日) イーハトーブ・アニメフェスティバル2015
http://ghibli.jpn.org/news/ihatove-fes/

高畑監督の『太陽の王子 ホルスの大冒険』をスクリーンで観られたのも嬉しかったですが、高畑監督のおすすめの短編の3作品『岸辺のふたり』『霧の中のハリネズミ』『砂の城』は、非常に強く印象に残っています。

このときのことを、少し詳しく書きます。
まず、このイベントは野外で行われているものです。
小雨の降る、寒い日でしたが、巨大なテントのようなものが張られていて、そこにパイプ椅子並んでいました。
前の方に空いている席があったので、とりあえず座りました。
・・・と、一番前の席に、、、奥様と一緒に、高畑監督がいらっしゃったのです。
トークショーイベントで、その直後にステージに立って、面白い話をたくさん聞くことができたのですが、その前の、ちょっとした空き時間という感じのタイミングでした。

もう、なんというか、こんな貴重な機会は二度とないだろうし、何か少しでもお話がしたい、本当に、目の前の座席に座っているのに・・・・!
という状態で、でも、そんな機会が来るとは全く考えてもいなかったので、何を話していいのかわからない。
かぐや姫の物語には衝撃を受けた、本当に感動した、というだけでも伝えたかったけれど、それで何になるか?
まだ何もしていないのに、妙に緊張してしまうし、、、。

・・・と、その時、近くに座っていた若い女性が、「すみません〜、写真取らせてもらって良いですか?」と、話しかけて、写真を撮らせてもらっていたのです。
…正直、すごーーーく迷ったのですが、二度とないチャンスだし、そんなことをお願いすること自体がすごく恥ずかしいことに感じたのだけれども、後で「こうしておけば良かった」と後悔したくない、と、思って・・・。
その先に写真を撮っていた人に乗っかる形で、すみません、私も写真撮らせて頂いて良いですか??と、思い切ってお願いして、写真を撮らせていただきました。

その時の写真は、本当に宝物ですし、そのときに思い切ってお願いしなかったら、ずっと後悔しただろうとも思うのですが、、、、、。

その後、席に戻ってから、同様にお願いしている人が数人はいたのですが、そのときに、
「写真撮って、どうするんだろうね」
とおっしゃっていたのが、本当に胸に引っかかっています。今でも、そのことを思い出すと、強烈に恥ずかしいです。そして、何を思って、自分は写真を取りたかったのかと、そのたびに考えてしまいます。
写真を撮るとき、奥様がスッと横を向いて、正面から映らないようにされていたことも同時に思い出して、とても失礼なことをしてしまったと、そのたびに申し訳なく思っています。

だけれども・・・やはり、もう一度あの場面に戻っても、写真をお願いしたに違いないだろうなとも思います。


なんだか、何が言いたいのか分からなくなってきましたが、尊敬している高畑監督に、何を話してよいかわからなかったこと、何も話せなかったこと、の後悔と、写真をお願いしたことの恥ずかしさが、強烈に印象に残る出来事だった、ということです。

後から考えると、下記のように、一度文章にもしていたのにもかかわらず、あんなに何を話したら良いのかわからなくなるものなのだなあ、、などとも思うのですが。


・・・ということで、以下は、「かぐや姫の物語」を観た後のメモ。
もう、どんな奇跡が起こっても、伝えることはできなくなってしまったのですが、本当は、こんなことを伝えたかった、はず、・・・。

なんとなく、ここに書き記しておきたかったので、駄文ですが載せておきたいと思います。