『サイボーグ技術が人類を変える』--NHKスペシャル
ま、まじか・・・。
と思うような技術が、急速に実用化されていることを知って、驚くというかショックだった。
原理的に不可能ではないと思っていたけど、まさかこんなに進んでいたとは。
中でも、『ロボラット』はあまりにも衝撃的....。
意志とか感情とか、生き物として根元的な部分が、操作されるという恐怖。
簡単に言うと、ネズミの脳に電極差して、思い通りに動かせるようにするという技術。
ここで、ネズミが自分の意志で動いているというのが怖い。
ある部分を刺激され、その通りに動く(例えば左に向かう)と、「快楽中枢が刺激される」という“報酬”が与えられ、それを繰り返し学習させることで、思い通りに遠隔操作できるというもの。
…恐ろしくありませんか?
電気刺激なんていう、原価ゼロの“報酬”だし。
いやそんなこととではなく、これが十分人間にも応用可能であるだろうと言うこと。
このネズミのように、思い通りに動かす、という直接的なことも本当に可能になると思うし、これは完全に“麻薬”と同じように使えるではないか?
一度その快楽を覚えた人間は、単なる“電気刺激”のために何でもさせられる、という時代が来てしまうのかも知れない…今の麻薬のように。物がないだけに、恐ろしい。外部から人格が制御できるようになってしまう。
それとは知らずに、勉強するときにだけ刺激される、あるスポーツをするときだけ刺激される、などといった使い方がされれば、人間の能力の限界を押し広げることが出来るかも知れない。軍事目的で人間に利用されることは、何でもありと言う意味でも、最も恐ろしい。
事実、ロボラット(Remote-controlled rats)は軍事目的で研究され、その研究費は軍からも出ているとのこと。
これで放送されたような技術は、公開できるごく一部であろうから、実際は公開せずに行われている研究・技術はどれほどのところまで行っているのか。
なんだか、本格的に足を踏み入れては行けない領域まで、踏み込んでいる感じがします。
そもそもの生命の本質が問われそう。。。。
医療目的に使うというのは否定するつもりはありませんが、でも、別の使い方が出来てしまうものが多すぎる。
“思う”だけで指令を出す、映像を直接脳に送る、脳を制御回路に使う、記憶の外部化の可能性、生き物を意のままに動かす技術、…全くもって「攻殻機動隊」の世界だ、と思ったのは私だけではないはず。。。