マインクラフト(Minecraft)を、PC上でタダで合法的に遊べる方法(※非Java/BE版)

0. 経緯

子供が、「マイクラをやりたい」と言い出しました。そういえば、RaspberryPiには、タダでマイクラが付いてくるって話を聞いた覚えが。

調べてみると、「Minecraft Pi Edition」なるものがそれらしい。一時期、Raspbianに標準で入っていたらしいが、現在は入っていない

当初、下記のPi-Apps から導入する方法を参照して、「Raspberry Pi 3 Model B+」にて遊んでいました。

www.maisusu.com

  • 「Modded」とあるとおり、少し改良されていて、サバイバルモードは有効になっている
  • 音は出ない
  • それなりに遊べる

しかし、インストールが(3 Model B+なこともあって)結構時間がかかって面倒でした。

いろいろと制限はありつつも、また結構頻繁にクラッシュしたりしつつも(多分負荷のせい…。複雑なオブジェクトを多数表示すると落ちる事が多い)、まあまあ子供は楽しんで、あっという間に操作もすっかり覚えて、Youtubeを見るときはマイクラの動画ばかり見る、という感じになっていました。

この「Pi Edition」は、RaspberryPiのハード(GPU?)に依存しているので、VM上では動かない、との情報を何処かで見ていたので、もう少しスペックのマシなPC上で動かせたら、スムーズに動くのになあ・・・と思いつつも、諦めていました。

しかし、実は・・・、なんと Windows 上の WSL2 上でも動かせるものがあったのです。名前は「PI Edition」なのに。

1. できること

  • Ubuntuや、Windows11 上の WLS2 上ですら、動作できます
  • 音も出せます
  • 上記の Pi-Apps を使って入れたものより、更にいろいろな機能が拡張されています。しかも導入が簡単です。

まさか、RaspberryPi上でなくても動かせるとは思わなかったので、ちょっとした感動でした。

2. 導入方法

こちらをありがたく使わせていただきます。

github.com

以上!

・・・だと、結構わかりにくいので、詳細に解説します。

「MCPI++ (mcpi-reborn-extended)」

というもので、MCPI (MineCraft PI)という名前がついているものの、RaspberryPi以外でも動き、さらにいろいろ拡張されています!!

 2.1 Raspberry PI 上での導入方法

書いてあるとおりで、

wget https://raw.githubusercontent.com/NoozSBC/mcpi-reborn-extended/main/install.sh && bash install.sh

以上で完了!

あとは、

minecraft-pi-reborn-client

で起動できます。超簡単ですね。

 2.2 Ubuntu上での導入方法

qemu を入れておくと、何故か起動できるようになります。 ※ごめんなさい、その辺りの仕組をよく理解できていないのですが、とにかくこれでうまくいきます。(仕組みをご存じの方がいましたら、ぜひ教えて下さい・・・)

sudo apt update
sudo apt upgrade
sudo apt install -y qemu-system
wget https://raw.githubusercontent.com/NoozSBC/mcpi-reborn-extended/main/install.sh && bash install.sh

あとは、

minecraft-pi-reborn-client

で起動できます。

 2.3 Windows11 上の WSL2 上での導入方法

GUIを使うための「WSLg」を使う関係上、Windows11の、WSL2上である必要があります。

(WSLgを使えるようにすれば、Windows10上でもできるはず・・・。未検証ですが。)

WSLを使うところから説明します。

  1. Windowsの機能(「Windowsの機能の有効化または無効化」)で、以下にチェックを入れて、再起動
  2. PowerShell上で、以下を実行 (WSLgの導入と、Ubuntuのインストール)

     wsl --update
     wsl --set-default-version 2
     wsl --install -d Ubuntu
     wsl
    
    • 途中で、wsl上で走るUbuntuのユーザー名とパスワードの設定があります
    • 最後の「wsl」で、wslが起動します。
  3. WSL(Ubuntu)上で、

     sudo apt update
     sudo apt upgrade
     sudo apt install -y qemu-system
     wget https://raw.githubusercontent.com/NoozSBC/mcpi-reborn-extended/main/install.sh && bash install.sh
    

あとは、

minecraft-pi-reborn-client

で起動できます。

(WSL2から使えるようになった「WSLg」ってスゴイ!)

・・・ただし、問題点があって、私の環境では、マウスの感度というか、ほんのちょっと動かしただけで視点がめちゃくちゃに回転してしまいます。ゲームにならないレベルで。

対応策として、矢印キーで視点移動ができるようになっていますが、、、やはり、遊ぶには厳しい。

で、実はもとのGithubのページの「Troubleshooting」に、

  • My mouse sensetivity is really high
    • If on WSL --> Follow this tutorial
    • If on bare metal Linux --> Uncheck Disable Raw Mouse Motion launch flag

とあるのですが、リンクになっている「tutorial」のYoutube動画が「非公開」となっていて、見ることができません、、、、。

そんなわけで、結局、素の Ubuntu を古いPCに入れて、2.2 の方法で私は運用しています。

マウスの問題を解決する方法をご存じの方がいましたら、ぜひ教えて下さい... m( )m

3. その他、知っておいて損はない情報等

 3.1 サウンドを鳴らせる!

github.com

こっちの方に書いていた情報ですが、Android版の「Pocket Edition」のセットアップファイルに含まれていたサウンドのデータを取り出した、「libminecraftpe.so」を、以下のディレクトリ(フォルダ)に配置することで、効果音が出るようになります。

上記の説明を見ればわかりますが、一応書くと、手順は以下の通り。

  1. 「libminecraftpe.so」を入手する(自分で「Minecraft: Pocket Edition v0.6.12」のapkファイルから抽出する等)
  2. ファイル名を必ず libminecraftpe.so として、~/.minecraft-pi/overrides/ の下に置く。

このあとに Minecraft を起動すると、サウンドが出るようになっているはずです!

 3.2 マルチプレイ

同じLAN内であれば、誰かが実行中のWorldに、起動した画面の「Join Game」から参加して一緒に遊ぶことができます。

もちろん、同じ MCPI++ であれば、起動している環境がWindowsのWSL上だろうが、素のUbuntu上だろうが、RaspberryPi上だろうが、混ざっていたとしても、一緒に遊ぶことができます。

github.com

によれば、外部サーバーへの接続もできるらしい・・・ですが、未確認です。

 3.3 操作方法、設定項目

操作方法は以下を参照。

gitea.thebrokenrail.com

なお、配布元ページにあるとおり、更に以下の機能が追加されています!

  • Ctrl キー押下で「走る」
  • Cキーで「ズーム」
  • 矢印キーでの視点移動

起動時の各種設定項目については、配布元のページのほか、以下も参考になりました。 mcpirevival.miraheze.org

 3.4 セーブデータの場所

~/.minecraft-pi/games/com.mojang/ にあります。

ディレクトリ(フォルダ)名でだいたい見当がつくと思います。

※RaspberryPi 3 だと、しょっちゅう落ちるので、たまにバックアップしておくと良いかも・・・?

 3.5 できないこと

たぶん、いろいろあります…。

ここで書いた方法は、「Java版でも、Bedrock Edition(BE版)でもない」ので、そもそもが大きく異なります。

Modも互換性はないはずなので、Java版とかのものを使うことはできません。

でも、無料で、これだけ遊べるので、うちの子は今のところ結構満足して楽しんでいます。 (逆に、これでしかできないようなこともあるみたい・・・)

特に、これまでのバージョンでは、サバイバルモードが中途半端な機能しか使えなかったので、クリエイティブモードしか遊んでいなかったのですが、サバイバルモードもかなり機能がアップしたので、これからやり込みそうな雰囲気・・・。

Raspberry Pi 3 だと、結構スペック的にギリギリで厳しい感じですが、ちゃんと遊べます。たまに(30分に1~2回くらい)クラッシュしますが・・・。 Raspberry Pi 4 だと、(知人のところでみた限りでは)余裕そうでした。

まあ、もらった RaspberryPi 3 の有効活用という意味では悪くないかも・・・?!

4. 終わりに

何故か日本語での細かい手順などを書いた情報が少ないので、今回まとめてみました。

Ubuntu上では、そのままインストールスクリプトを実行しただけでは、起動しても画面すら出ず、しかし、qemu を入れたら動くことに気がついたのは、たまたまでした(汗)

だれか、この辺の仕組みをご存じの方はぜひ教えて下さい・・・。