ユカギルマンモス プラネットマンモス
この表紙につられて、買ってしまった。
ちゃんとした、万博の公式グッズである。
なお、万博会場内、北ゲート付近のお土産売り場で購入した。
基本データ
- ユカギルマンモス プラネットマンモス
- 2005年 3月 第1刷発行
- 発行所:European Editions Limited
- 印刷:大日本印刷株式会社
- ISBN5-98797-001-6 C0979 \400E
内容は、期待を裏切らないモノだった。
なお、これについて詳細に書こうと思ったきっかけは、ネット上に誰もレビューを書いていないばかりか、「プラネットマンモス」でググっても全く引っかからなかった(「ユカギルマンモス」だと大量に引っかかりすぎる)からである。
(現在では掲示板が数件と、ごく簡単に触れたBlogが1件ひっかかる。)
さらに、各社のISBN検索を駆使しても、全く引っかからなかった。
オンライン書店 メタ検索ページ
「5-98797-001-6」で一斉検索
http://www14.cds.ne.jp/~not/tawagoto/etc/isbn.html
まずは表紙から
人物のポーズが気になる。
EXPOマークを手に「へ〜んしん!」な感じ…(?!)。
手に持っている物が謎。(分かりにくいが、おそらく打楽器のバチ)
…。こいつだけ楽しそう。
なお、裏表紙にはバーコード、ISBNと、「プラネットマンモス」というタイトルが。
そう、この漫画は両側から読み始めるらしい。
しかし、早速つっこみどころ満載。
表の「ユカギルマンモス」を開くと、内表紙には「ユカギルマンモス 第一部」。
裏の「プラネットマンモス」を開くと、内表紙には「ユカギルマンモス 第二部」。
…あれ?
そして、表側の内表紙の裏(あーややこしい)に、印刷所や発行元が書いてある。つまり、普通の漫画の反対側に書いてあるって事です。
全体的な構成
- 表から始まる「ユカギルマンモス」は、62ページで“第一部 完”となっています。
- 裏から始まる「プラネットマンモス」は46ページ。
- 真ん中は16ページ分マンモスの写真(白黒・解説文一切無し)となっています。
「ユカギルマンモス」のあらすじ:
名古屋の“世界展覧会”*1に送るマンモスの取材に出かけた一人の男(日本人)。飛行機から落下傘で降下し、着いた現場はもぬけの殻。
残っていた古生物学者と地元の少年とともに、盗まれたマンモスを取り返しに出発!
主人公は、マンモスの時代へと何度かの精神的なトリップを繰り返しつつ、「荒廃したソ連軍倉庫」*2から盗んだ「難路用自動車」に乗り、ヤマカンで追跡。
自動車が故障したところに、ちょうど窃盗団の列車が!
鉄橋を使い列車に飛び乗った主人公。
そして、中にいた男達に殴る蹴るの暴行。
しかし調子に乗りすぎて、“悪役の親玉で無駄にセクシーな女性”に蹴り飛ばされ、列車から落下。
再びトリップ。が、無傷で意識を取り戻す。
なぜか追い越した列車の前に車を止めて、列車の進行を止める主人公達。
親玉の女性との格闘の末、明かされる博士の正体、そして、少年は博士に名古屋の展覧会へ連れて行ってもらうことになったのでした。
「プラネットマンモス」のあらすじ:
時は2204年。処は惑星エゴナの自然公園警備隊の基地。
警備隊隊長の孫娘が、夏休みに遊びに来た。
ロボットが食事を作ったり、マンモスの毛を刈ったり、火事に巻かれたり、熊から逃げたり。
…ごめんなさい、白状すると、とてもじゃないけどちゃんと読む気力はありませんでした。
未だにちゃんと読んでません。。。(つか、無理)
「ユカギルマンモス」
この漫画、ものすごく読みにくいです。
まぁ、絵はまぁまぁまともですが…。でも全く動きがなくて変な絵です。
読みにくい要因
たとえば、はじめの方の吹き出しの例を挙げると
やってもらうことはつぎ
の通りだ。北ヤクーチアで
マンモスの頭が発見された、
それもすばらしくよい状態
で。あさってそれが名古屋の
世界展覧会に送られる…。
そこで発掘品そのものにつ
いて、マンモスの旅の全行
程についてなど、
一連のレポが
必要だ。…だから
君に最後の
チャンスをあげ
たい。でもそれ
は君のお父さん
を尊敬してる
からだ!
これが、1コマの中にあるセリフです。(改行そのまま。吹き出し2つ)
しかも、このコマは1ページの1/6より小さいサイズです。
話の展開は、こんな感じです。
冒頭、主人公がパラシュートでロシアに降下し、何もない倉庫にたどり着いたとき。
主人公:えっ、マンモスはないよね。何が起こってるのかな?一応、写真を撮っておこう。
起きあがってキョロキョロする老人:
あなたは誰です…?マンモスはどこ…?
それは僕が聞きたかったことです、マンモスはどこで、あなたは誰ですか!
私はドーン教授、古生物学者です…。記者の西川です。よろしくおねがいします。
ああ…。そうだった、武田さんに言われてましたね。あぁ、頭が割れそうだ…。
ここで何があったんです?マンモスはどこですか?
分からない…。私はコンテナのそばで計数を検査していました…。それから頭を打たれて発火…後は何も覚えていません。そしてあなたを見ました。
他の人たちはどこですか…?大人数のチームだったらしいじゃないですか!それに警備員はどこに消えちゃったんです?
全く分かりません…。おそらく、皆は人質に取られ、私は単に死んだと思われたのでしょう…。マンモスが盗まれたって事ですか?そうですか?
そうみたいですね。大変ですよ。われわれはどうすればいいでしょう?困ったな。先生、心配しないでください。何とかなるんじゃないですか?とりあえず周囲を見てきます。
倉庫の外にでる主人公。
あら、おや、まあ大変だ!
あのう!
君は誰?
ワリーシーです!あなたは?
ワシリ?面白い名前だね!俺は西川っていうんだ。友達にはスィングって呼ばれてるけどね。
俺も友達になっていい?
もちろん!
俺見ちゃったんだ!ユカギールがさらわれるところ
全編こんな調子です…。
先生っ、会話が高度すぎてついていけませんっ!!
でも、どうやって?ここにはバスなんてないみたいだけど…。先生、この辺りに要らないヘリコプターなんて転がってないですよねぇ?
明日です…。軍用のヘリコプターで。でも今は通信機器もないし、交通機関もない…。期待する宛すらない…。これはもう破局ですよ!
(話が全くかみ合ってないんだが…?)
じゃ、決まりですね!俺たちでユカギルを助けに行きましょう!
ブラボー!よく言ってくれました!
少年:
ユカギルのもとへしゅっぱーつ!!!
でも、どうやって?ここにはバスなんてないみたいだけど…。先生、この辺りに要らないヘリコプターなんて転がってないですよねぇ?
(それはさっき聞いただろ!)
窃盗団(?)の列車に飛び乗った主人公。
女:…。早く上に!よく調べてきなさい!
屋根の上に顔を出し、マシンガンを構えると…
主人公:かして!これ大人用のおもちゃだ!
銃を捨て、素手で格闘。
やっと!
列車から落ちていく男
けがしないでね!
窓ガラスを割って社内へ侵入する主人公。マシンガン持ってる男三人を、素手で次々と倒す。
と、扉が開き…
女:おまえすごいな!
三人の、のびた男達。次の瞬間、女は銃を撃ち
死ね!
かわして、屋根の上に戻る主人公。しかし、屋根を貫いて弾丸が。
きちがい女!
最悪!弾丸終わっちゃったんだ!こいつめ!
自ら屋根の上に登る女
お前みたいなはなたれは迷惑になるから嫌い!
主人公、にこやかに
なんで怒ってるの?ゆっくり話してみない?
女の変なキックをかわす。
主人公:さあ!
良くワカラン軌跡を描いて、かかとが主人公の首に当たる。
女:どう?
友達と、朗読しながら、つっこんで見るのが良いかもしれません。
特にはじめのほうは、ページをめくるたび、腹を抱えながら見ました。
とにかく、表紙から受けるイメージそのままというか、すさまじい漫画でした。
…ただ、最後まで読むにはけっこう気力が必要です。
プラネットマンモス
ダメです…。
最後まできちんと読めません…。 orz
犬の鳴き声が「ВАФ ВАФ」だったり、猛獣の鳴き声が「ГРРРАХ」「ГРРРАА」だったり、衝突音が「ФЛОП」だったり、飛行機の音が「ФФФСССШШ」だったりと、ロシア語丸出しです。
「ユカギルマンモス」よりも文字が小さく、書き込みが多すぎです。
そのうえ「ユカギルマンモス」みたいに笑えません。割とシリアスなSFという感じ。
従って、未だに読めてません。…途中で読む気がしなくなってしまいます。
読破には、かなりの気力がいると思います。
まとめ
ネタには最高です。
この値段(¥400)で、これだけ笑えるとは思いませんでした。
もしも、作者がギャグマンガとして書いていて、確信犯だとしたら…すごい人だと思います。
ただし、「プラネットマンモス」は読むのも大変だと思われます。
間違っても子供用のお土産に…なんて考えないように。
ほぼフィクションで、わけ分からないストーリーだし、本命のユカギルマンモスについての解説はほとんど無く、唯一の救いである真ん中にある写真も、説明がないためになんだかよく分かりません。
…これを必死で読んでる子供を考えると、かわいそうです。
いや、実際に被害者は何人かいると思いますが。
それにしても、これだけつっこみどころ満載の漫画が、全くネットで見つからないのは、今もって不思議です。
買った人が極端に少ないんだろうか…。いやでも、2000万人以上来てるんだから、確率的に言ってもかなりの人数が知っているはずだが…。
これを見て、分かる分かる、と思った人は、是非コメントを書いてください。
お願いしますm(__)m
できれば感想もお願いします。