人が生まれることは「難しいことではない」のか

入社前教育とかいうやつで、入社する会社とは別の会社から教材が送られてきた。
特に専門的な話ではなく、「社会人になるにあたっての心構え」という感じのやつ。

届いた時に、提出しなければならないレポートの用紙をチラッと見たのだけれど、一問目が、こんなのだった。

【次の文章のうち、正しいものには○印を、誤っているものには×を記入しなさい】
(1)人生には3つの転機があるが、卒業-就職という出来事は人生のもっとも大きな転換点といえる。

おいおい、これで「正しい」「誤っている」とか定義するのってどうかと思うんだけど。
『もっとも大きな転換点「のひとつ」といえる』くらいならまだ分かる気がするんだけど、、、。


そんなわけで、手をつけていなかったんですが、そろそろいい加減期限も迫ってきたので、ここはひとつ、一生懸命マジメに考えて(テキスト通り、という意味ではないですよ)書こうかな、と思って始めたところ。

…前書きに、こんなことが書いてありました。

受講者の皆様へ ――第1単位を学ぶにあたって――
 私が、このコースの第1単位を担当する●●●●です。どうぞよろしく。
 学校を卒業して社会に出て、会社などで新しいスタートを切る――これは全ての先輩たちが経験してきたことで、それは人が生まれたり死んだりするのと同様に、別に難しいことではありません。
 しかし、社会に出るということは・・・(以下略)

この部分を読んで、ものすごくがっかりというか、反発を覚えてしまいました。

  • 人が生まれることは、別に難しいことではない。
  • 人が死ぬことは、別に難しいことではない。

本気でそう思うのでしょうか?
後者について、確かに、人はあっけなく死んだりします。しかし、だからといって「別に難しいことではない」なんて軽く言えることだとは思いません。このことを、社会人になることと並列に扱うのはどうかと思います。(それに、死ぬことは、全ての先輩たちが経験してきたこと、では無いですよね。コレを書いている人も、まだ(少なくともこれを書いた時点では)経験していないはずです。なのに、どうして「難しくない」なんて言えるのでしょう??)

また、前者については明らかに誤認というか、軽視し過ぎだと思うし、そんな風に言わないで欲しい。
人が生まれてくるということに関しては、少なくとも、母親のことくらいは考えてみてください。
…もうこれ以上書く気が無くなります。


こんな書き出しで始まるこのテキスト。
確かに私はまだ、考え方も学生学生していて、社会人とは異なると思うけど、そりゃ事実学生なんだから仕方が無い。こんな考え方を根底に持っている(前書きの一番最初の文に書くくらいに)人が作ったものを読まないといけないかと思うと、先が思いやられます。。。・・・ひょっとして、それが“社会人”なのか?!